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カテゴリ:学校だより
令和7年度 8・9月号


子供の自己実現を図る2学期にしていこう ~ 適度な課題を適時に学ばせる ~
校長 小坂 和弘

長かった夏休みも終わり、元気な子供たちの声が帰ってきました。今夏も40度超えの気温が記録されるなど猛暑続きしたが、子どもたちの明るく元気な様子に、それぞれにとても充実した夏休みを過ごせたであろうと嬉しく思います。
2学期がスタートするにあたり、まずは、学校生活のリズムを取り戻し、暑さに負けず、ベストなコンディションで登校できるよう、各ご家庭で応援してあげてください。抵抗力が落ちていると様々な感染症に感染しやすくなります。十分な睡眠・休養・栄養、適度な運動を意識して、この暑さを乗り越えていきましょう。
 学校でも、引き続き、子どもと保護者・地域の皆様・教職員の健康と安全を第一に、教育活動を充実させたいと思いますので、ご理解ご協力をよろしくお願いします。
さて、2学期は子どもの自己実現を図るうえで大切な学期です。子どもがこんな風に頑張りたい!こんな自分になりたい!こんなことができるようになりたい!と考えた目標を実現させるには、子ども自身の意欲を持続させることが何より大切です。
勉強しなさい、頑張りなさい、など、ついつい口にしてしまいがちですが、言葉だけで動いてくれるものではありません。
この夏、高校野球を観戦していて、個々の選手の奮闘ぶり、チームワークのよさ等はもとより、それぞれの選手が自らの目標を明確にもち、あきらめず必死に競技に取り組む姿勢の大切さを強く感じました。
 それを支えてきたチームのコーチ、仲間の選手の働きかけも大きな成果を生んだものと思います。努力は必ず報われる、無駄な努力などないというある選手の言葉も強く印象に残りました。
 子どもの学びにおいても個別の自力解決や集団で協働しての解決の仕方等、学ぶべき時期に学ぶべき適切な方法・内容を適時に学ばせていくことが大切です。
 やる気をもたせ、本気で取り組ませ、自己実現を図らせていく必要があります。そのために適度に抵抗感のある課題を適時に的確に与える必要があります。
 いま、お子さんにとって何が必要か、何をどのように学ばせていけばよいのか、どんな価値観をもって学ばせればよいのかをよく知って、適切なアドバイスをご家庭でもよろしくお願いします。
 時期を逸することなく、その子の学びにふさわしい事柄を大人がしっかりと見極め、成功に導いていけるよう、担任教諭とよくご相談いただき、お子さんの成長を支えていくことができるよう、ご一緒に考え、導いていきましょう。
 お子さんの健やかな育ちには、学校とご家庭との共同作業が不可欠です。
 共にできることを考え、一歩一歩、着実に成長を促していくことが肝要です。2学期末に、子供たちが達成感・充実感をもち、笑顔でいっぱいになれるよう、子供の育ちにかかわるすべての方々と協力して教育活動を充実させていきたいと思います。

公開日:2025年08月25日 15:00:00

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令和7年度 7月号


『茶を飲むときは茶を飲め』~ 一所懸命に、一瞬一瞬を大事にさせていきましょう ~
校 長  小 坂 和 弘

 1学期の授業日も早いもので一月を切り、それぞれの学年ではまとめの時期に入りました。
 5、6月は遠足や見学、自然教室で子どもたちと校外に出かける機会が多くありました。それぞれの発達段階に応じて自立・自律の姿は違いますが、学校行事を通して、大きく成長していきます。
既に学校のホームページでも紹介していますが、6年生の川上村での自然教室、交通対の交通安全教室、青少対の花植えの活動など、子どもたちは様々な場面で日頃の学びを生かして成長しています。
『茶を飲む時は茶を飲め』とは、子どもたちにあれやこれやと欲張らず、ひたすら一所懸命に、本来取り組むべき一瞬一瞬を大事にやり遂げて欲しいと願って、時折、児童朝会で話題としています。おそらくご家庭でも学校でも繰り返し、ことあるたびに集中して取り組むことの大切さは伝えられてきたと思いますが、子ども自身が教えられたことに価値を感じ、自ら行動できるようになることは、とても喜ばしいことです。
 さて、まとめの時期にあたり、子どもたちには得意なことはより伸ばし、苦手なことは退治していくことができるよう、先生方、お家の方とよく相談して、学期中にやり遂げようとほめて励ましながら取り組ませています。
 ぜひ御家庭でも様子をよく観ていただき、担任にも相談しながら、お子さんの頑張りの成果を出せるよう応援をよろしくお願いします。
 まもなく子どもたちが楽しみにしている夏休みを迎えます。一人ひとりにとって、とびっきりの夏休みになることを願って止みません。とびっきりといっても特別な体験である必要はありません。
 夏休みの学習課題を自力で計画的にやり遂げる、夏休みにしかできない人との関わりから学ぶ、お家でのお手伝いから学ぶ等々、自分の力で夏休みの生活を創り、これだけはやり遂げたぞという満足感、充実感を味わわせ、2学期を迎えることができるとよいと思います。
 声を掛けるだけでなく、手を掛ける必要がある場合もあると思いますが、お子さんの状況に応じて、やり方を変え、夏休みの生活を健康で安全に、そして、有意義に過ごせるよう、程よい手加減でのご支援をよろしくお願いします。

公開日:2025年06月30日 19:00:00

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令和7年度 6月号


望ましい子の育ちの実現をめざして ~コーチングに学ぶ子供との関わり方~
校長 小 坂 和 弘
1学期も後半となりました。日常の授業や遠足をとおして、教員の指導の下、子供たちが落ち着いて学習に取り組み、大変よく頑張っている姿を拝見し、たいへん嬉しく思います。一方で、子供が自ら判断し、考え、行動できるようにしていくことができるように指導を工夫することでさらに子供たちの健やかな成長を促して行きたいと考えます。
さて、今回はどうすれば、子供を幸せにすることができるか?子育てを通してどのように導いていくか?など子供との関わり方について少し触れたいと思います。
アルフレッド・アドラーという心理学者は、人が幸福になるには三つの要素があるといいます。一つ目は「自己受容」、二つ目は「他者信頼」、三つ目は「社会貢献感」です。この三つをもっていることが、人が幸せになる、幸せを感じる要素であると言っています。この三つを子供にもたせるのに、重要な役割を果たすのがコーチとしての保護者・教師等の大人の存在です。学校で言えば、保護者・教師等が役割を明確にして、チームで子育てに当たり、ともに育てていくことが大切になってきます。
よいコーチの条件には、「人の可能性を信じられること」、「公平であること」、「望ましいコミュニケータ一であること」、「肯定的であること」、「ポジティブであること」等々があるそうです。コーチは、これらすべてにおいて完璧である必要はありませんが、それぞれの専門性を生かし、チームワーク良く、子供に関わっていく必要があります。ちなみに、次に挙げるのは、コーチとして望ましくない8つのタイプ*だそうで、コーチングそのものが機能しなくなる例となるそうです。
1. 軍隊指揮官タイプ(立場を基本に指示命令の支配者タイプ。パートナーシップが築けない傾向がある。)
2. モラリストタイプ(自分の基準にこだわる道徳家タイプ。相手の間違いを指摘する傾向がある。)
3. 博識家タイプ(理屈っぽいタイプ。他人は自分より劣っている人間とみる傾向がある。)
4. 裁判官タイプ(道徳家タイプに近い。自分は常に正しいとする傾向がある。)
5. 批評家タイプ(皮肉・冷やかしタイプ。結果として相手のプライドを傷つけてしまう傾向がある。)
6. 心理学者タイプ(思い込みタイプ。自分の解釈を相手に押し付ける傾向がある。)
7. 慰め屋タイプ(慰めたことで、事足りたと思うタイプ。気持ちを楽にしてやればOKと考える傾向がある。)
8. 大げさタイプ(全て大げさに受け取るタイプ。冷静な現状分析が苦手で、混乱する傾向がある。)
子供の「自分を変える」、「なりたい自分になる」、そのサポートを効果的、かつ効率的にするのが、プ口のコーチです。悩みの解決、自己実現に大変有効な手法が、「チーム・コーチング」となるわけです。
コーチングとは、その人の自己認識を深め、自己実現を図ることです。簡単に言うと、「相手の成功を願って、その人が行きたいところへ連れて行くこと。」です。それを、チームで協働しながらやっていくのが、「チーム・コーチング」です。その人が行きたいところに自分で行けるように支援することは、コーチ自身の喜びに通じます。その喜びも分かち合いながら、保護者・教師等による「チーム・コーチング」によって、望ましい子の育ちを実現して行けたらと願ってやみません。[(注)*ドン・ディンクメイヤー博士/ゲーリー・D・マッケイ博士によるSystematic Training Effective Parenting. ]

公開日:2025年06月02日 07:00:00

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令和7年度 5月号


『学び方を学ぶ』~何を学ぶか、どのように学ぶか、自分にとってどんな価値があるかを知って学ぶ~
校長 小 坂 和 弘
入学・進級して早ひと月、どの学年・学級でも子供たちが熱心に、そして意欲的に日々の学校生活を送っておりとてもうれしく思います。保護者や地域の皆様からも子供たちが明るく頑張っている様子、多くの子供に温かく接する教員に励ましのお言葉を頂戴し大変嬉しく思います。年度当初の保護者会には大変多くの皆様にご参会いただき誠にありがとうございました。学校では一人一人の子供が 持てる力を発揮できるよう声を掛けながら学習を進めているところです。よりきめ細やかな指導によって、一人一人の子供が着実に力を身に付けていくことができるよう、努めてまいります。
さて、保護者会の際にも少し触れましたが、時代の要請に応じた豊かな心と確かな学力を子供に身に付けさせていくため、自ら学ぶ意欲、 判断力、思考力、表現力など生きる力を育んでいく必要があります。そのためには、学び方を学ばせていくことが大切です。何を学ぶのか、どのように学ぶのか、自分にとって どんな価値があるのかを子供自身がよく知って学ばせることが意味をもってきます。
また、1年生の交通安全教室には多くの保護者の皆様をはじめ、南浦地区交通対策委員会、三鷹警察署、三鷹市役所の皆様にご協力いただき、自分自身の安全は自ら守る大切さを体験に基づいて学ぶことができました。改めまして、学校や保護者だけでは実施できない安全対策にお力添えいただいていることに感謝申し上げます。本校では、南浦小PTAが地域の輪を大切にして、子供たちの学びの充実のために様々にご尽力いただいています。花火の夕べや花植えと水やり、卒業を祝う会など子供たちによい環境を!と青少年対策南浦地区委員会の皆様も地域の健全育成にお力を注いでいただいています。南浦小学校サポートネットワーク「みな☆サポ」の皆様にも年度当初から新1年生の下校見守り、給食の補助や遠足の付添い等でご支援いただいています。子供たちが楽しみにしている「笑顔満祭~連雀ジョイナス・フェス」等の地域行事を連雀学園コミュニティ・スクール委員会、地域学校協働本部である連雀ジョイナスの皆様が準備してくださっています。学校農園、親父の会などの皆様も子供たちの学びを支えてくださっています。
放課後や休日のみなみっ子も子供たちの大切な学びの場です。子供は学校での集団生活や地域の行事への参加によって切磋琢磨するなど様々な体験を通して、社会をよりよく生き抜いていくために必要な力を獲得していきます。ぜひ、子供が生涯にわたって学び続けていけるように、生きる力を確かなものにしていけるように、保護者の皆様にも学校や地域の活動にご参加いただき、学校・地域の皆様とともに、子供に学び方を学ばせていきたいと思います。

公開日:2025年05月01日 15:00:00

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令和7年度 4月号

明日の登校が待ち遠しくなる学園・学校に    校長 小坂 和弘

4月1日付で校長として着任しました。これまで東三鷹学園三鷹市立第一小学校で3年間、三鷹中央学園三鷹市立第三小学校で4年間、校長として勤めていました。引き続き、保護者・地域の皆様と力を合わせ、子どもが明るく元気よく笑顔で過ごせ、力を存分に発揮できる、明日の登校が待ち遠しくなる学園・学校を目指していきます。意欲・スピード・思いやりをもって教職員一同が一丸となって教育活動の充実を目指してまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、本日から本校の令和7年度の教育活動が始まりました。
学校経営の3つの柱、
1  地域の子どもを地域とともに育てる
2  小・中一貫教育を推進し、未来を担う子どもを育てる
3  自他の良さや可能性を尊重し、多様な人々と協働しながら個性の伸長を図る
に基づき、コミュニティ・スクールを基盤とした連雀学園の小中一貫教育を充実させるとともに、多様で豊かな教育の機会を提供し、保護者や地域と協働しながら教育活動を充実させ、「笑顔、挨拶、仲間」を大切にして、子どもたちの健やかな成長を図ってまいります。
 
また、令和7年度は以下の3つの事業の充実を図ります。
1 東京都人権尊重教育推進校として研究成果を発表します。
令和6年度より2年間の研究指定を受け、子どもの意見表明権を中心に研究と実践に取り組みます。研究の成果は、令和8年1月23日に研究発表会として広く市内外に発信します。
2 1・2年生に配置するエデュケーション・アシスタント(副担任)による支援を充実させていきます。
引き続き、1年生には佐藤梨江先生が、2年生には藤野忍先生が、年間を通して、副担任として、学級担任の業務補助や学習・生活指導、子どもからの相談などを担い、子どもたちの学校生活の充実に努めます。保護者会や個人面談の席に同席することもあります。
3 チャレンジルームによる支援を充実させていきます。
不登校及びその傾向にある子どもが、安心して過ごせる居場所を保健室の隣に「チャレンジルーム」として設置しています。校内別室教育支援担当の磯部明彦先生と学級担任等が協力して支援しながら、教室での学習に参加したい、気持ちを落ち着かせたい、話を聞いて欲しいなど一人一人の子どものニーズに応じて学びを充実していけるようにしていきます。

公開日:2025年04月07日 17:00:00

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令和6年度3月号


学び続ける子ども  校長 門野 吉保
 年末、文部科学大臣から中央教育審議会へ次の学習指導要領に関する諮問があり、最近の答申等を読み返してみると、様々なことが記述されています。これらをまとめると、例えば、
 〇 生成 AI 等の情報技術は加速度的な進展をしており、グローバル化やデジタルトランスフォーメーションは労働市場に変容をもたらし、これからの時代の働き手には、新しいものを作り出す創造力や、他者と協働しチームで問題を解決するといった、AIやロボットによる代替えが困難な能力が一層求められている。
 〇 人生100年時代、これまでの同一年齢での単線的な学びや進路選択を前提とした人生のモデルから、一人ひとりの学ぶ時期や進路が複線化する人生のマルチステージモデルへと転換することが予測されている。こうした社会に対応するために、学校における学びの多様化や社会人のリカレント教育が必要である。
 〇 職業に直結した学びのほかにも、結婚や出産、育児、介護、病気、退職などライフステージの変化に応じて生じる様々な悩みの中で、人生を豊かにするための学びや、他者との学び合いを身近なものとすることが重要である。
 〇 未来を生きる子どもたちには、基礎的な知識及び技能を習得させ、これらを活用する思考力・判断力・表現力等を育成するとともに、自らの学びに主体的に取り組む力、学びに向かう力をバランス良く育んでいくことが一層重要である。
〇 グローバルな視点から、地球規模の諸課題を自らに関わる問題として主体的に捉え、その解 決に向けて自分で考え、行動する力や、国際社会において活躍したり社会経済的な課題解決に参画したりする力を身に付けさせることが必要である。

 予測困難な時代、一層先行きが不透明な中、社会が、私たち一人ひとりが答えのない問いに対してどう立ち向かうのかが問われています。目の前の事象から解決すべき課題を見い出し、主体的に考え、多様な立場の者が協働し、納得解を生み出すことなど、生涯にわたって学び続けるための資質・能力を育むことが重要です。
 そのためには、子どもを主体として、他者との協働や課題解決的な学習などを通じて、深い学びを体験し、自ら思考する学習を実現し、学習内容を人生や社会の在り方と結び付けて深く理解させるとともに、子どもたちの興味・関心を喚起する学びを提供するなど学びを習慣化し、生涯にわたって主体的に学び続けるための態度を涵養することが必要なのです。
学校は、保護者や地域とともに、学び続ける子どもたちを育ててまいります。

公開日:2025年03月07日 17:00:00

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令和6年度 2月号


話し合い活動を大切にしています 校長 門野 吉保
       
 1月10日、学校の決まりについて協議する「第3回南浦サミット」を開催しました。
 今年度は、第1回でも取り上げた「シャープペンシルの使用」について、子どもたちが先生やPTA、地域の方と話し合いました。
 事前に学校から、シャープペンシルは鉛筆に比べて高価であること、絵柄や機能が豊富で授業中に遊んでしまう子どもがでること、小さな金属部品があり小さな子どもは誤飲する怖れがあること、芯は細く色も薄いことから筆圧が弱いと書いた文字が読めないこと、など鉛筆を指定する理由が伝えられていました。それを受けて、4年生以上の各クラスで話し合い、賛成でまとまったクラスもあれば、反対でまとまったクラスもありました。
 サミットに参加した子どもは、個人の意見ではなく、クラスの代表として自分たちでまとめてきた意見や調査結果をもとに発言してくれました。子どもたちからは「持ってきてよいシャープペンシルは高価なものではなくシンプルなものにすること」「使用できる学年を決める、また本数を制限すること」「ルールを守れなければ止めること」などの意見もでました。サミットの結論としては、学年や本数などのルールについて代表委員会と先生で協議し、内容がまとまり次第、発表する、となりました。そういえば、昨年の秋口に6年生女子から髪を整えるところを見られたくないので、トイレの入口に暖簾を付けて欲しい、という話がありました。この時も、先生方から設置することにより発生しうるリスクを伝え、子どもたちとルールづくりをして暖簾を設置した、ということがありました。手書きのルールは6年生の教室付近に掲出されていますので、学校公開時にお気付きになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 今年度、本校では子どもの意見表明権を大切にするためにも、学級会(話合い活動)に力を入れて取り組んできました。友達の意見を否定しないこと、根拠を明らかにすること、できるだけ合意形成を図ること、決めたことは実行すること、など子どもたちの話し合う力が確実に伸びていることを実感します。社会で生きていくためには、家族や友達だけでなく、よく知らない人々とも一緒に生活をしなくてはなりません。そのためには、言葉や行動でコミュニケーションをとる必要があります。自分の気持ちや考えを正確に相手に伝える。とても難しいことですがとても大切なことです。話し合う力をもっともっと高めて、よりよい学校をみんなでつくっていきましょう!

公開日:2025年02月04日 13:00:00

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令和6年度1月号


笑顔いっぱい!  校長 門野 吉保

 新年明けましておめでとうございます。
 今年の干支である「巳」は蛇を表し、古来より豊穣や金運を司る神です。そのため、蛇の登場する夢は吉兆とされています。また、たくましい生命力があり、脱皮を繰り返す度に表面の傷が治癒していくことから、医療や治療、再生のシンボルともされています。巳年生まれは辛抱強く、粘り強い性格で、知恵や洞察力に優れているそうです。
 さて、甚大な被害をもたらす自然災害や加速する生成AIの進化など子どもたちが活躍する未来は、先行きが不透明で、予測困難な時代といわれています。予測できない未来に向けて、自らが持続可能な社会を創り出していくためには、「主体性」「リーダーシップ」「創造力」「課題設定・解決能力」「論理的思考力」「表現力」「チームワーク」などを育んでいく必要があります。また、その根底にある一人ひとりが自分のよさや可能性を認識するとともに、他者を尊重し多様な人々と協働できることが重要です。
 国語や算数などが得意な子もいれば、音楽や図工、体育など優れた技能を習得している子もいます。また、特定のことに詳しかったり、高い集中力をもってる子もいます。周りにいる友達に優しくできたり、高いコミュニケーション力を身に付けた子もいます。年齢も心身の発達の状況も違う子どもたちが一緒に学ぶことができるのが公立小学校のよさのひとつです。
 できないことができるようになっていく、子どもたちが憧れを抱くと同時に成長のモデルとなる高学年が身近にいることはとても素晴らしいことです。また高学年は小さい子どもたちの範になろうと頑張ることができるのが学校です。しかし、発達段階にいる子どもたちですから、一緒に生活をしていればトラブルはあります。むしろ集団の中で気付いたり、身に付けたりすることの方が多いかもしれません。
 3学期は一年のまとめの時期です。大きな行事はありませんが、それぞれが一年を振り返り、成長を確認するタイミングでもあります。課題ばかりに目が行きがちですが、子どもたちの良いところ、成長したことをたくさん見つけ、言葉で伝えていただくと更に子どもは伸びていきます。
 子どもたち一人ひとりの笑顔がたくさん見られるように、先生方や保護者・地域の方々も笑顔になれる、そんな学校づくりを今年も進めてまいりますので、引き続き、ご理解とご支援を賜りますようよろしくお願いいたします。

公開日:2025年01月09日 07:00:00

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令和6年度 12月号


保護者のプロはいません! 校長 門野 吉保
                                                                      
 早いものでもう師走。2学期は大きな学校行事があり子どもたちの成長をたくさん見ることができました。走るのが得意な子、大きな声が出せる子、個性的な発想ができる子、人前で堂々と話ができる子、友達に声をかけることができる子、ものづくりが好きな子、色の使い方が独特な子、指先が器用な子、根気強く取り組める子などなど学校には個性豊かな子どもたちがたくさんいます。各行事を通して、子どもたちの個性が発揮され、友達の良さを見つけられる機会となればありがたいです。保護者の皆さまには、行事に向けた準備やお子さんの健康管理など多岐に渡りご理解とご協力をいただきました。心より感謝いたします。
 さて、保護者の方から子どもを褒めることについて相談を受けることがあります。褒めることの大切さは理解しているが実践することが難しい、と。具体的に褒めること、取組や過程を褒めること、子どもの存在自体を褒めることも大切ですが、意外と難しいのがタイミングです。特段に目立つようなよい言動であれば褒めることは簡単ですが、中々そうはいきません。大切なことは子どもが自然に、普通にしている言動に目を向け、それを価値づけ、褒めてあげることです。
 例えば、食事の時に子どもの姿勢の悪さが気になったとします。つい「ちゃんと背筋を伸ばして」と注意してしまいます。注意されれば子どもは姿勢を正します。ここが褒めるタイミングです。「よい姿勢だね」「できたね」などの言葉が子どもには嬉しいのです。しかし、誉め言葉が出てこないと、数分後には子どもはまたもとの悪い姿勢に戻ります。それを見て「ほら、また姿勢が悪い」と叱ってしまうと悪循環になっていき、口調がだんだんエスカレートし、子どもも益々怯え、委縮するか反発心を募らせていくのです。
 褒めることは、特別なことを仰々しくするのではなく、普段、何気なく、自然に行っている子どもの言動を、タイミングを逸せず、きちんと言葉で伝えてあげることが大切です。
 とは言え、簡単にできないから悩まられるのです。ですが、子どものことで悩んで、失敗して、それでも色々と試そうとしている保護者の姿を、子どもたちに見せることも大切なことかと思います。
 PTAでは、毎月第2金曜日の午前中に「P‐CAFÉ」を始めました。情報交換したり、話を聞いてもらうだけでも心が少し軽くなることってありますよね。小さいお子さんを連れてきても大丈夫です。お飲み物を持参してご来校ください。

公開日:2024年12月17日 13:00:00

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令和6年度 11月号


勇気をもらう   校長 門野 吉保
       
 南浦スポーツフェスティバル2024も盛会に終わり、改めて子どもたちの成長を実感するとともに、6年生の存在、リーダーシップの大きさに感動しました。当日を迎えるまでの道のりは長く、決して平たんなものではありませんでした。何か(目標)を成し遂げるためには、いくつもの課題を解決していかなければなりません。それは、個人的・集団的なことだったり、規則や道徳的なことだったりと様々です。また、自分一人で解決できることは稀で、多くの場合は仲間との連携・協力が必要です。

 昨年、大谷翔平選手が本塁打王に輝いた試合で、始球式を務めたトム・ウィリスさんは生まれながらにして、両腕がありません。素足の右足の指に球を挟み、蹴り上げるようにして球を放ちます。実は、ウィリスさんは15年という歳月をかけて、この日、大リーグ30球団すべてのスタジアムで始球式を務めたのです。ウィリスさんは、不可能と思われることも努力し続ければ変えられる。壁にぶつかったらそれを
チャンスと、考えを変える。そして、どうやって自分自身のやり方で達成するかが大切なのだ。と語っています。

 6年生だけでなく、南浦小の一人ひとりの子どもたちに其々の目標に向かって積み重ねてきた実績・経験があります。また、ご家庭ではお子さまを支えてくださった保護者の皆さまがいました。皆さまと一緒に子どもの成長を見ることができたことに感謝いたします。また、15日、16日は展覧会・造形活動がありますので、ご期待ください。

公開日:2024年11月05日 16:00:00